栄養療法実践クリニックの成功事例

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新くりにっくさま|「対症療法」から栄養療法による「根本改善」へ

オーソモレキュラー栄養療法でこれまでの治療からの「卒業」を目指す

オーソモレキュラー栄養療法を実践する新クリニックの新浩一先生とスタッフの集合写真

はじめに

これまでの治療では解決が難しかった疾患や症状に対して、「オーソモレキュラー栄養療法」を新たなアプローチとして導入する医師が増えています。本記事では、実際に栄養療法を取り入れている医療現場の声をお届けします。

今回は、栄養療法を積極的に導入している「新くりにっく」の新 浩一先生に、株式会社MSSクリニック・サポート部の河嶋 健太がお話を伺いました。消化器内科・一般内科において、対症療法ではなく「終わりのある治療」として栄養療法を実践している新先生。開業に至る経緯や現場でのエピソード、また目指すべき医療ついてお話しいただきました。詳しくは、ぜひ下記の本編をご覧ください。

1. 西洋医学に感じた限界と、目から鱗の栄養療法

河嶋:まず始めに、開業の経緯や栄養療法をクリニックに導入するまでの流れについて教えてください。

新:うちは開業してちょうど10年になります。開業から1年後に栄養解析(※)を導入してからは、約9年が経ちました。

開業医になって実感したのは、病院勤務のときよりも、患者さまとより長く、継続的に向き合う必要があるということです。治療をして、その結果が良かったのか/悪かったのかの反応を直接いただく。病院勤務だと、検査で問題なければそれで終わりですが、開業医は患者さまの話を継続的に聞くことが求められます。西洋医学だけでは限界を感じることも多く、悩んでいたときに栄養療法に出会いました。

最初は半信半疑で栄養療法の勉強会に参加しましたが、従来の考え方と全く違う点が多く、血液検査データの読み方も新鮮で、非常に目から鱗の内容でした。

実際に取り入れてみると効果が現れることも多く、隠れ鉄欠乏性貧血、機能性低血糖、SIBO、副腎疲労症候群など、従来の疾患概念では説明できなかった原因不明の不調などの症例にも役立つと実感しました。栄養療法によるアプローチで改善する患者さまが大多数で、非常にありがたく思っています。最初は難しい顔をしていた患者さまも、実践後は明るくなられる方が多く、そういう姿を見るとこちらも嬉しい気持ちになります。

※栄養解析…血液検査データと問診情報を基に、体内で不足している栄養素を栄養医学的に分析すること

オーソモレキュラー栄養療法を、診察室で患者様に説明する新浩一先生

2. 対症療法ではない、「根本改善」につながる栄養療法

河嶋:ご診療においては、どのように栄養療法を取り入れていますか。

新:私は消化器内科が専門ですが、一般内科も診ています。よく診るのは機能性胃腸症や過敏性腸症候群の患者さまで、症状としては胃痛、胃もたれ、便秘、下痢などが多いですね。

従来の西洋医学による治療は基本的に対症療法が中心なので、根本的な改善が難しいのが現状です。患者さまは症状を繰り返してしまうことも多く、その場合何度も通院することになり“リピーター”のようになってしまうんです。

なので、栄養療法に興味をもってくれた患者さまには、積極的に提案しています。薬を続けなければならない状態から、栄養療法に取り組むことによって薬を減らせたり、やめたりできる場合もあるので、そこに大きな意義を感じています。 うちでは特に、グルテンフリーの考え方やグルタミン製剤、消化酵素の使用を頻繁に行っています。最近はSIBOや腸管内細菌の概念が浸透してきたので、低FODMAP食の提案も増えてきました。栄養療法によって体質改善が進み、通院せずに自宅で食事療法を継続する患者さまも増えています。

3. 栄養療法は「未来の健康」を考えられる患者さまに

河嶋:便秘や下痢などの症状をおもちの患者さまに栄養療法を提案する際のポイントについて教えてください。

新:ポイントは、患者さま自身が栄養療法に興味をもっているかどうかです。全く興味がない方には無理に勧めませんが、興味をもっている方や体質改善を望んでいる方には、栄養療法の選択肢を説明します。特に、長年同じような症状に悩み、根本から治したいという方には、栄養療法を提案します。

一方で、その場しのぎの改善だけを求めている方には対症療法を行います。私はこれを「吉牛精神」と呼んでいて、「はやい、うまい、やすい」のようなイメージで、「今よくなればいい、そこだけよくなればいい」という発想の方は対症療法向きです。逆に、5年、10年先の健康まで考えたい方には、栄養療法が適しています。

新クリニックの明るい待合スペースと受付カウンターの風景

4. 嬉しかった「もっと早く知りたかった」の声

河嶋:実際に取り組まれた患者さまからの反応はいかがですか。

新:うちでは、うつ病、偏頭痛、自律神経失調症、鉄欠乏性貧血、機能性低血糖症の患者さまが多いですね。特に、子どもや女性が多い印象です。「今までが嘘のようによくなった」、「もっと早く栄養療法について知りたかった」と言ってくれた方の言葉は、今でも印象に残っています。そういった声をいただけると、やっていて本当によかったと思います。

5. スタッフの協力体制は「体感」がカギ

河嶋:スタッフさまの理解や、協力体制についてはいかがでしょうか。

新:最初は懐疑的でしたね。栄養療法は金額が高いこともあり、自分や家族に勧めることをためらうスタッフが多かったです。ただ、患者さまからの満足の声を何度も聞くうちに、スタッフ自身も積極的に試すようになりました。実際に体調がよくなったことで、家族にも勧めるようになり、今では自然に協力的になっています。患者さまの変化を目の当たりにすることで、スタッフの意識も大きく変わりましたね。今では院長である私が指示するからではなく、スタッフ自身が自発的に動くようになっています。

6. これからの医療は「治療の終わり」を示すべき

河嶋:栄養療法の今後の展望について、お考えをお聞かせください。

新:今後の栄養療法や、その他の治療でも重要なのは「いつ治療を卒業できるのか」を明確にすることだと思います。多くの治療が終わりの見えないものになりがちですが、患者さまのことを本当に考えるなら、治療開始から卒業までのプロセスをきちんと提示することが大切です。それが信頼にもつながると考えています。

そのためには、「原因がどこにあるのか」を患者さま自身が考えることも重要です。医師が全てを把握するのは不可能なので、患者さま自身が生活や食事を見直し、自分でコントロールできる力をつけて、治療を卒業していくことが理想です。高額な治療などでも、「一定期間だけ」、「卒業できる」と提示することで、患者さまも納得しやすくなります。

医療業界としても、同じような症状を繰り返してしまうリピーター作り出してしまう「終わりのない治療」を提供するのではなく、「治療開始から卒業までをワンセット」で考えることが今後は求められると考えます。そして、患者さまが自分の不調や症状の原因を考え、自分で解決していく力をもてるように導くのが、真の栄養療法だと思います。

オーソモレキュラー栄養療法を行う新クリニックの外観

栄養療法の導入をご検討中の医師の方へ

対症療法に留まらず、根本改善による治療卒業までを見据えたアプローチとして、栄養療法を取り入れてみませんか。

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