栄養療法実践クリニックの成功事例

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消化機能がしっかりしてこそ、オーソモレキュラー栄養療法の効果が出る(かわい内科クリニックさま)

食べたものをきちんと「消化」し、栄養として「吸収」させるために

オーソモレキュラー栄養療法を実践するかわい内科クリニック院長・川井勇一先生(大阪市、消化器内科医師)

はじめに

これまでの治療では解決が難しかった疾患や症状に対して、「オーソモレキュラー栄養療法」を新たなアプローチとして導入する医師が増えています。本記事では、栄養療法を実践する医療現場の声をお届けします。

今回は、栄養療法を積極的に導入している「かわい内科クリニック」の川井 勇一先生に、株式会社MSSクリニック・サポート部の江口 安彦がお話を伺いました。 “食べたものはどのように消化・吸収されるのか”という原点に立ち返り、消化器内科に「オーソモレキュラー栄養療法」という新しい視点を診療に取り入れた川井先生。消化器内科での活用例とともに、再現性のあるヒントをお届けします。詳しくは、ぜひ下記の本編をご覧ください。

1. 模索してたどり着いた「栄養療法」

江口: よろしくお願いします。まずは、なぜ栄養療法を導入されたのか教えてください。

川井: 西洋医学を用いていろいろな治療をしてきましたが、十分な結果がなかなか得られないことがありました。「検査をしても異常がない」、「薬を出しても症状が改善しない」……例えば慢性疲労などの患者さまたちは、そういったことが多かったですね。それで、そうした患者さまに向き合うなかで、これまでの治療方法の他にできることはないだろうかと、模索するようになったんです。模索する中で、栄養に関心をもち、不足が疑われる栄養素の摂取を試してみたところ、患者さまにいい体感が得られたんです。そこでさらに調べていったところ、しっかりと学問として存在している「栄養療法」に出合い、現在の栄養療法に至っています。

2. 食べたものを「消化」し、栄養素として「吸収」させるために

江口: 消化器内科では、どのように栄養療法を取り入れているのでしょうか。

川井: 消化器内科は、栄養の「消化」や「吸収」というところに関わる分野なので、そういう意味では直結しているといいますか、栄養慮法との親和性が高いと思っています。

胃腸の不調が原因で、栄養をきちんと消化・吸収できずに栄養不良の状態になっているケースも、多く見てきました。そういった患者さまたちは栄養が十分に摂れていないので、まずは不足している栄養素を補ったり、食事を見直すというところから始めます。ですが、その食事改善だけではなかなか十分な改善が得られないケースもあります。胃腸の状態が悪く、栄養素がきちんと消化・吸収されていないと考えられる場合ですね。そうしたときは、消化と吸収の機能を高めていくことが大切なので、消化器内科として、胃腸の状態を整えるためのアプローチを行っています。

かわい内科クリニックの診察室風景|消化器内科における栄養療法の実践現場(大阪市)

3. 栄養療法が「根本的な改善」につながる

江口: 印象に残っている症例などはありますか。

川井: そうですね、やっぱり体調が悪くて、それに伴って少し食べただけでも胃がもたれてしまうという患者さまですね。特に女性が多いんですけれども、そういった患者さまには消化酵素を使ったり、足りない栄養素を組み合わせて摂取いただくと、根本的な改善につながって「調子が良くなった」と喜ばれます。これはとても多いですね。

4. 続けることで、スタッフさまの理解と協力を得る

江口: スタッフさまの理解や協力体制はいかがでしょうか。

川井: 実は、当初はあまり協力的とは言えない状況でした。やはり新しい取り組みということで、戸惑いもあったと思います。ただ、私が継続して栄養療法に取り組む姿勢を見せ続けていると、少しずつ関心をもってくれるスタッフが出てきたんです。今では自分たちでも栄養状態の改善を試みるなど、積極的に、同じ方向を向いて関わってくれています。

5. 栄養療法が「予防医療」につながる未来へ

江口: 最後に、栄養療法が目指す「未来の医療」について、川井先生のお考えをお聞かせください。

川井: 私自身は、予防医療にも力を入れています。現代人は、普通に生活していては、十分な栄養を取ることができないという印象があるんです。そういう意味では、「未病」や「予防」という観点から栄養療法がもっと広がっていけば、そもそも病気にならない、病気の発症を防ぐことができると思っています。栄養療法で踏み込んでいければ、そうした社会の実現にもつながる可能性があると感じています。

大阪市城東区のかわい内科クリニック外観|予防医療・栄養療法にも取り組む地域密着型クリニック

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