コラム

栄養療法が「薬に頼りたくない患者」への新たな治療手段に(まいこホリスティックスキンクリニックさま)

オーソモレキュラー栄養療法を取り入れ、患者に「薬に頼らない」新たな選択肢を提供

まいこホリスティックスキンクリニックの山﨑まいこ先生(中央)とスタッフ3名が並んで笑顔で撮影された集合写真。クリニックの明るく協力的な雰囲気が伝わる一枚。

はじめに

これまでの治療では解決が難しかった疾患や症状に対して、「オーソモレキュラー栄養療法」を新たなアプローチとして導入する医師が増えています。本記事では、実際に栄養療法を取り入れている医療現場の声をお届けします。

今回は、栄養療法を積極的に導入している「まいこホリスティックスキンクリニック」の山﨑 まいこ先生に、株式会社MSSクリニック・サポート部の河嶋健太がお話を伺いました。薬に頼りたくないという患者さまや、保険診療だけでは改善が難しいアトピーやニキビなどの慢性的な肌トラブルに対して、栄養療法や食事指導を取り入れたアプローチを行っているという山﨑先生。詳しくは、ぜひ下記の本編をご覧ください。

目次

1. 栄養療法の導入背景と理由

河嶋: 本日はよろしくお願いいたします。まず、山﨑先生がなぜ栄養療法を導入されたのか、教えていただけますか。

山﨑: 勤務医時代から、皮膚科でアトピーやニキビなどの慢性的な肌トラブルを診療してきましたが、薬を塗るだけでは、一時的には症状が抑えられるものの、根本的な改善が難しいケースが多かったんです。そこで、肌の状態に大きな影響を与える「毎日の食事」に注目するようになり、患者さまからも「どんな食事が良いのか」といった相談を受けることが増えていったことがきっかけです。

それでも、一時的に話題になる食事指導が必ずしも全員に効果的とは限らないため、より包括的なアプローチが必要だとも感じていました。その中で、胃腸の健康を重視しながら栄養指導を行うオーソモレキュラー栄養医学の考え方を知り、治療レベルで栄養を取り入れる重要性を実感しました。実際に講演やセミナーで学び、従来の治療では難しかった症例に対して理解も深められ、新たな可能性を見出すことができました。

2. 皮膚科診療における栄養療法の実践方法

河嶋: 貴院では、どのように栄養療法を実践されていますか。

山﨑: まず、当院には、ホームページや口コミを通じて、栄養療法に興味をもった患者さまが来院されます。それでも初回からいきなり血液検査を行うのではなく、まずは食事指導を行ったり、栄養の重要性を伝えます。血液検査には患者さまにご理解いただいたうえで進むことが多いですね。

栄養療法の具体的な進め方としては、血液検査による栄養解析の結果を基に、不足している栄養素を補っていきます。食生活の改善が必要な場合には、患者さま一人ひとりの生活習慣に合わせた食事指導を行い、スキンケア指導も合わせて実施しています。薬を使用する場合でも、薬は必要最小限に抑えながら栄養療法を併用し、根本的な改善を目指します。

まいこホリスティックスキンクリニックの山﨑まいこ先生が診察室で笑顔で座っている写真。白衣を着た先生の後ろにはデスクがあり、温かみのある診療環境が伝わる一枚。

3. 栄養療法を取り入れて得られた効果とメリット

河嶋: 栄養療法を導入されて、どのような効果やメリットがあったと感じられていますか。

山﨑: 栄養療法を取り入れたことによる効果で一番大きいのは、「薬以外の治療手段が増えた」ということです。患者さまにとっては、長期的に薬を使い続けることへの不安が解消されますし、肌の変化だけでなく、疲労感や頭痛でお悩みの患者さまは、体調の変化も実感されていらっしゃいました。

また、患者さまだけでなく、少人数制でじっくり診療する当院にとっても、保険診療では対応しきれない部分を栄養療法がサポートしてくれています。といいますのも、健康意識が高い患者さまからは、「薬に頼らずに治療したい」という要望が多いんです。栄養療法を取り入れ、食事や生活習慣も見直したことで、ステロイドなどの使用を徐々に減らすことができた患者さまもおられます。そうしたことが口コミなどで広がって、家族や知人からの紹介が増えていることも、大きなメリットですね。

4. 環境を整え、スタッフさまの理解と協力を得る

河嶋: 栄養療法を進めるにあたり、スタッフの方々の理解や協力はどのようにして得られていますか。

山﨑: 当院では、すべてのカウンセリングを私一人が担当しているわけではなく、基本的な栄養指導はスタッフと連携して行っています。そのため、スタッフ自身にも栄養療法に対する知識や関心をもってもらうことが重要です。

ですので、スタッフには採用の時点で「当院では栄養療法を行っています」と伝えて、実際の診療を通じて学べる環境を整えています。また、定期的に勉強会を実施したり、実際にスタッフ自身が栄養療法を試し、その効果を実感してもらうことで、患者さまへ自信をもって提案できるようにもしています。

5. 山﨑先生が目指す未来の診療

河嶋: 山﨑先生は今後、栄養療法をどのように広げていきたいとお考えでしょうか。

山﨑: 近年、一般の方々はSNSやYouTubeを通じて、健康や栄養に関する意識が高まってきています。ですが、医師の間ではまだ十分に浸透しておらず、大学の医学教育でも、栄養学が体系的に学ばれる機会は少ないのが現状です。

私は、栄養療法を取り入れることは、患者さまの生活の質を向上させ、ひいては健康寿命の延伸にもつながると考えています。また、企業向けの福利厚生や研修などに栄養療法が活用されれば、より多くの人が日常的に健康を意識するきっかけになるのではないでしょうか。

私自身も、皮膚科領域にとどまらず、さまざまな分野の医師や医療機関と連携しながら、栄養療法の可能性を広げていきたいと考えています。

まいこホリスティックスキンクリニックの待合室の写真。落ち着いた色合いのソファや洗練されたインテリアが配置され、リラックスできる空間が広がる。

6. 治療の幅を広げる栄養療法

河嶋: 最後に、栄養療法の導入を検討している先生方にメッセージをお願いいたします。

山﨑: 長年ステロイド治療を続けてきた患者さまでも、栄養療法の併用によって薬を減らすことができたケースは少なくありません。栄養面でのサポートは、患者さまのモチベーションを高め、根本的な体質改善につながる可能性があります。

保険診療だけでは対応しきれない分野を補完し、治療の幅を広げられるのが栄養療法の魅力です。より包括的な医療を目指すうえで、栄養療法の導入をぜひ一度ご検討いただければと思います。

栄養療法の導入をご検討中の医師の方へ

本記事を通じて、栄養療法が皮膚科診療にどのように活かせるのかを感じていただけたのではないでしょうか。従来の治療と組み合わせることで、患者さまの体質改善や健康意識の向上につながる可能性がある栄養療法。

薬に頼らない選択肢を提供し、治療の幅を広げるアプローチとして、ぜひ栄養療法の導入をご検討ください。

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